2004年06月08日

シティバンク

SOHOや週末企業を含め、事業では、独自のブランディングを行うことが
最大の広告宣伝につながると思う。差別化戦略をもう一歩進めた概念で
全社的に取り組む上場企業も少なくない。

しかし、現代のような情報化が発達しつづける社会の中にあっては
外部だけでなく、内部からも企業のブランディングを妨げる横槍が入り
完全無欠なブランドを育て上げることは容易なことではない。

そういった点で、今回取り上げるシティバンクを始め、プライベートバンクと
呼ばれる資産家の巨額の資金を預かる銀行のブランディングというものは
参考にするべきところが多いと思う。

シティバンクといえば、数年前、日本上陸の際には、邦銀連合軍からの
強い反発に合い、銀行ATMが使えないという窮地を、郵便局のATM網を
用いるという形で切り抜け、話題を集めた。

また、その後も、日経新聞などで「シティバンクは日本に馴染まない」と
いうような趣旨の記事が堂々と掲載されるなど、日本国内での外資への
反発を全面的に受ける厳しい状況が続いた。

当時のシティバンクへの中傷の多くは、「資産家向けプライベートバンク
であるにも関わらず、日本では、学生や若手サラリーマンなど低所得者層しか
口座を作らない。本来の目的を果たせていない。」というものだった。

しかし、このような指摘は、全く本質を突いていない。

シティバンクは、確かにブランディング戦略として、世界最高水準の
プライベートバンクであることを前面に押し出している。また実績と
しても、世界有数の資産家を顧客に抱え、彼らにとって満足できるような
サービスを提供しつづけているのも事実である。

ただし、シティバンクは、スイスの銀行のように閉鎖的な銀行ではなく
広く多くの顧客にサービスを提供する体制を取っている。
必死になって郵便局のATMに入り込んでいる時点で気付きそうなものだが。

世界発行枚数1億枚を誇るシティバンクカードも、資産家だけを対象に
発行しているカードではなく、学生専用カードまで用意している。
各世代や生活スタイル別に、かなり細かく分類され、使いやすい。

つまり、これがブランディングなのだ。

当初、日本のマスコミや邦銀連合が強い抵抗を示したが、その抵抗さえ
シティバンクとしては、いい宣伝材料になったに違いない。

お金も払わないのに、「シティバンクは、資産家向けサービス銀行だから
一般大衆などは相手にしてくれない銀行です」って宣伝してくれるのですから。
そんなすごい銀行なら少しくらい手数料が高くてもカードを作ろうかなと
思ってしまうのが人間の心理ですよね。

現代人は、情報の波の中で、その情報の選別に悩まされています。

ですから、1度限りの広告宣伝では、大衆に大きなインパクトを与える
ことは不可能です。もっと本質的な部分で勝負しなければ、勝ち残るのは
難しいと思います。

ただし、ブログを含め、情報発信が容易になっているということも事実で
ひとたび、本物のサービスを提供できる企業を育て上げることが出来れば
一気に、その噂は広まり、競争力を持つことが出来るでしょう。

情報化は、企業にとって諸刃の剣です。
足元をしっかりと固めて、頑張っていきましょう!以上。


posted by ケーストックス at 09:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 広告戦略論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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